
シングルと呼ばれる独身者、または結婚したものの離婚や死別によって相手を失った方が一人で自分の親を介護することをシングル介護といい、近年の日本の晩婚化や未婚男女の増加により、シングル介護も増加しています。
こうした背景から高齢の親をその子供が介護する状況に陥り、両親ともに健康な状態であれば介護を必要としませんが、両親の片方が介護を必要とする状態になったり、両親ともに介護が必要となる場合もあります。
シングル介護になると、介護にどの程度の時間を充てられるかが鍵となり、有職者の方はなかなか時間を割けないケースが多く、常に様子を見ていないといけないような状況では介護のために仕事を辞めざるを得ないことも考えられますので、当然ながら収入が減ってしまいます。
そうなると、親の年金だけが主な収入となるために生活も一気に苦しくなりますし、シングル介護を援助する保険制度はありませんので、介護によって生活状況が大きく変化してしまうことになります。
また、金銭的な問題のほかにシングル介護をする方は家事から介護までの全てを一人で行うことになりますので、肉体的にも精神的にも疲労が溜まり、状況はさらに悪化してしまう可能性が高いです。
このような事態に陥る前に要介護者の要介護認定を認めてもらい、介護サービスを受けられるようにすることで、職を失うことなく、介護に対する負担も軽減することができますので、状況に合わせた介護サービスを受けられるようにし、できるだけシングル介護にならないようにする必要があります。